「八幡平 玉川温泉 大場谷地 大沼 」  2019.07.07
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 八幡平周辺の登山地図に載っている道は、なるべくみな通ってみようと、機会を見て歩いてきましたが、ここにきて地上1.5mの歩行目線からだけではなく、上空から俯瞰しながら4kで撮影できる道具が普及してきましたので、それを使ってこれまで行けなかった所も違った角度から観察しようと、まずは主要路線沿いにあるポイントの撮影に臨みました。玉川温泉は地上からの観察です。 そのあと大場谷地と秋田大沼に行ってみます。
 鳥海山麓から由利本荘市、協和町、仙北市田沢湖 と経由して八幡平の西側にある玉川温泉にやってきました。梅雨時で私の住む岩手ではこの日どんよりとした曇りやにわか雨の日だったにもかかわらず、奥羽山脈を越えた日本海に近い秋田は快晴です。
 玉川温泉の遊歩道は幾度か歩いていますが、天気が良くて湯気と青空のコントラストを楽しめるのはあまり多くありません。また天気に関わらず湯治に訪れるお客さんが多くいます。テレビ等で湯治の方を紹介されることが多いのですが、景色を楽しむ観光客も大勢やってきます。
 浴場に湯を引いて、入浴を皆で楽しむようにするまでは、やはりこういうメンテナンスに係る人たちがいて、その努力のおかげで利用できるのだと感じます。
 遊歩道のすぐ横でも有毒ガス?の噴出孔が多数あって音と噴気が出ています。上の写真の岩盤浴湯治小屋?は3棟ありますが、この時は中央の1棟が内部の硫化水素ガス喉が高いため使用禁止となっていました。
 私たちも真似をして近くの岩盤の上に毛布を敷いて横になってみましたが、地熱が伝わって来て快感です。近くにいた方に「中に入ってみたら?」と勧められましたが、中は本気で湯治されている方が多いと思いますので、遠慮しました。
 上写真のような遊歩道のすぐ近くに、昔使われていた湯舟が残っていますが、現在はこのエリアは岩盤浴だけのようです。もう30年も前ですが、周りを観光客がぞろぞろ歩いている中で、服を脱いで入浴したことがありました。(脱衣場はありません)
 遊歩道の奥、高い部分に湯の川が流れていて、ビデオにもあるように熱いのですが、下流にたどって行くと適温で入浴も可能なようです。やや泥成分が多いのでキキメはありそうですが肌に残りそうな気もします。この川を渡る小さな橋があって、ずっと行くと焼山を越えて後生掛温泉に至ります。登山目的の場合、車に戻ってくる必要がありますので、まず車を目的地に置いて、バスで出発地まで移動しますが、本数があまり多くないので十分な調査準備が必要です。以前にはバスが故障で遅れるとかで心配したこともありました。 あと、後生掛・玉川 温泉間は前者の方が150mくらい標高が高いので、二者間のコースを取ろうとした場合には、玉川温泉を到着地にした方が少しだけ楽ちんです。
 遊歩道散策の動画はこちらでご覧ください
 玉川温泉から少し北上すると、地形図には前谷地と熊谷地という湿原が左側に現れます。今回の目的の一つはこれらの区域の撮影があります。 ところが国道沿いはほとんど両側に高木が立ち並んで視界が利きません。さらにこの付近では熊の襲撃による人的な被害が相次いだため、駐車できそうなスペースにはバリケードとロープと警告表示板があって止められません。仕方がないので鹿角市との境界付近、大場谷地の近くまで進んだところでやっと車を置ける場所を見つけて、そこからのフライトにしました。
 巨木の上から南西方向に進んで、熊谷地方面を目指してみますが、なかなか湿原らしい地形は見つけることが出来ません。また樹林による制御信号の減衰で万一にも戻って来られなくなると大変なので諦めざるを得ませんでした。 
 湿原記号は地形図にあっても、実際の現地の植生や池塘があるかなどは把握できません。国土地理院の地形図表示を写真表示に切り替えても、地域によって冬季の写真であることも多く、実態把握まで至りません。この場所も記入時点での写真は雪原でした
 上写真の左側にある白い部分は、大場谷地駐車場のそばにある硫黄裸地です。左下の黄緑部分が大場谷地湿原です。右上の高山は焼山です。その稜線を左にたどって白い蒸気が上がっているのは澄川地熱発電所です。

 大場谷地の南端からTakeOffして西端の奥まで行ってみます。
 木道に沿って奥へ進んでゆきます。木立の先端と同じくらいの高度で進みますので、接触しないようにモニターの映像を凝視しながら舵を取って行きます。

 空撮映像はこちらでご覧ください
 過去に現地を徒歩で歩いてみたことがありますが、左上写真の右奥の方で木道は途切れて、ナントカの滝がある所への登山道に変わります。 この日も撮影の後に地上から徒歩で散策観察しようと計画していました。左写真の白い部分の左上にある駐車場を目指します。
 ところが現地に車で行ってみると、熊騒動のために東屋も駐車場も閉鎖されていて止まることが出来ませんでした。 国道がら湿原を見るとニッコウキスゲが沢山咲いています。何とも残念ですが散策はあきらめざるを得ませんでした。
 同様に澄川地熱発電所の入り口にも進入禁止のロープが張ってありましたが、業務車両は通行可能のようです。同発電所近くにある焼山登山口に行く人はどうしたらいいのでしょうか。国立公園内で、発電事業者は通行可能で、一般登山者は進入禁止にしている理由を関係機関に聞いてみたいものです。
 次の目的地は大沼です。八幡平で大沼という地名は岩手側にもあります。スノーシェッドのつづら折りがある近くに、密林に囲まれてありまして、こちらは歩道も、珍しい植生も無いので、まだ行ったことはありません。秋田大沼にはビジターセンターと、大沼温泉があります。以前は八幡平レークインと呼ばれていましたが、何年かの休業を経て食堂と温泉が復活したようです。 以前利用したのは冬季で、ちょうど自衛隊のクロスカントリースキー冬季合宿の方々が大勢いらっしゃいましたが、今は宿泊は受け入れていないのかもしれません。また直営のブログがあったのですが、現在は見つかりませんでした。
 こちらで親子丼とキノコそばをいただいたあと、沼を周回する遊歩道を散策します。
 大場谷地のようにはたくさん咲いていませんが、ニッコウキスゲ・ワタスゲも見頃です。石楠花もあります。キャンプ場jに近い方には池塘もたくさんあります。
 全くの軽装でサンダル履きでも大丈夫で、アップダウンもほとんどなく、手軽に鑑賞ができます。でも熊はたまに出るようですので、鈴や撃退スプレーを持参した方は良いかもしれません。

 このあとアスピーテラインで八幡平の見返り峠を越えると、天気は急に曇り空になって、秋田側の晴とは違う梅雨時らしい天気の中を帰路に着きました。

 大沼周辺の空撮映像はこちらからご覧ください。

 地上から撮影の散策映像はこちらからご覧ください
↑ 建物は 八幡平大沼温泉茶屋湖
↑ 右上隅は、大沼ビジターセンター その左は大沼温泉 右下歩道の先はキャンプ場